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Google翻訳に英語で道案内をさせたいとき、気をつけるべき「右手・左手」

日本に住んでいるからといって、外国語とは無縁というわけではありません。場所によっては外国人を見かけることもしばしばあって、道を尋ねられることもまたしばしば。

とっさに言葉が出てこない時、頼れるならGoogle翻訳に頼りたいものです。この記事では道案内にまつわる例文を使い、Google翻訳を使って英語で道案内をしたいときの注意点を少しだけ見ていきましょう。

1文目

原文: 「私どもの会社はA駅の西口からですと、南西方向に約500メートル、歩いて6分ぐらいのところにあります。改札口が2カ所ありますが、西改札口を出てください。駅前広場の正面にD銀行とSコンビニがあります。その間の道を、線路に垂直方向に進んでください。その道は駅前商店街です。2つ目の信号の左手前に家具屋があります。その家具屋の先を左折してください。更に80メートルほど行きますと、左側に郵便局があります。郵便局の真向かいにある9階建てのグレーのビルが弊社の入居するビルです。事務所は5階にあります」

Google翻訳文: “Our company is about 500 meters in the southwest direction and about 6 minutes walking from the west exit of station A. There are two ticket gates, but please leave the wicket gate. There are D Bank and S convenience store in front of you.Take the road in the vertical direction to the railway track.This way is the shopping street in front of the station.The furniture shop is on the left front of the second traffic light.The furniture shop After about 80 meters further there is a post office on the left side The 9-story gray building opposite the post office is our building where we are located, the office is on the 5th floor. ”

出典: 公益財団法人日本電信電話ユーザ協会

駅前広場の正面にD銀行とSコンビニがあります

ここの訳文は「There are D Bank and S convenience store in front of you.」、「駅前広場の正面」がなぜか「You」になっています。これでは「あなたの正面に」という意味になってしまい、何を基準に向きを確認していいのかがわかりません。

下の画像にあるようにGoogle翻訳は訳文にマウスカーソルを重ねると、訳文と原文でそれぞれ対応する箇所が青く表示されます

これを見ると、どうやら「駅前広場」という単語は英訳文に含まれていなかったことがわかります。そのため、この訳文は「正面にD銀行とSコンビニがあります」という原文から訳されたことになってしまったのです。

このように文章の切り方が原因となった誤訳には、文章を改行することで対応できます

訳文が「in front of you」から「in front of the station square square」になっていることに注目してください。「square」が重複しているというミスはあるものの、ちゃんと「駅前広場(station square)の正面」という意味の通じる訳文になっています。

その家具屋の先を左折してください

この一文の訳はなぜか途中で途切れてしまい、次の文章に混ざってしまった結果「The furniture shop After about」という英訳文になっています。次の文章はともかく、家具屋の先を左折するという情報は伝わりません

ここも先ほどの文章と同じで、文章の区切りミスが原因の誤訳です。

原文で言えばここは「その家具屋の先」で一度区切られてしまっています。なので「家具屋」を意味する「the furniture shop」という文節だけが中途半端に配置され、なぜかピリオドで区切られることなく「After about 80 meters further(更に80メートルほど行きますと)」という文章に続いているのです。

対処法も同じで、1文ごとに改行すればきちんと区切って訳してくれます

その他

9階建て: 英語で「○階建て」と言いたいときは「○-story」という表現をします。この文章では9階建てのビルに言及しているので、訳文には「9-story building」という表現が入っている。

wicket gate: これは「西口改札の訳語で」本来「west gate」となるべき箇所です。なぜこうなったのかは不明ですが……。

2文目

原文: さて、5月10日(月)午前11時30分に、弊社にお越しいただけるとのこと、ありがとうございます。

弊社は、阪急豊中駅が最寄りとなり、そこから徒歩5分です。
西口3番出口を出られましたら、そのまま左手にまっすぐお進みください
2つ目の信号の手前角にコンビニエンスストアがございます。
その左隣のビルが弊社でございます。到着されましたら、1階受付にて安藤をお呼びください。

なお、簡略ではございますが、地図を添付いたしました。
もし、当日お分かりにならないときには、お手数ですが、安藤までお電話ください。
電話番号:(06-6122-3322)

ご足労をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

Google翻訳文: Well, thank you for coming to our company at 11:30 am May 10th (Monday).

Our company is nearby Hankyu Toyonaka station, and it is a 5-minute walk from there.
When you leave Exit 3 West Exit, please proceed straight to the left hand.
There is a convenience store at the front corner of the second traffic light.
The building on the left is our company. When you arrive please call Ando at the reception desk on the 1st floor.
In case
Although it is simplified, I attached a map.
If you do not understand the day, please take a moment to call Ando.
Phone number: (06-6122-3322)

Sorry for your inconvenience, thank you very much.

出典: ビジネスメールの書き方 ~注意点・メール文例・フレーズ~

そのまま左手にまっすぐお進みください

訳文は「please proceed straight to the left hand」となっています。これは「左手めがけてまっすぐ進んでください」という意味になってしまいます。

なぜなら英訳文は「left hand」と言い切ってしまっているため、比喩としての「左手側」というニュアンスからずれてしまうのです。

日本語では「左側・右側」という意味で「左手・右手」という表現がよく使われますが、Google翻訳にかける場合は避けたほうが無難です。

言い換える場合は例として「左に曲がって、それから直進してください」というように再構成するのがいいでしょう。
これを英訳すると「Please turn left and then go straight ahead」となります。

「左側に進む」という動作を「左に曲がる」と「直進する」という2つのよりシンプルな動作に切り分け、「それから」という言葉で動作の前後関係を表してあります。加えて両方の動作を句点で区切ったことで文節の区切りをわかりやすくしたので、誤訳される確率は抑えられているはずです。

2つ目の信号の手前角にコンビニエンスストアがございます

英訳分は「There is a convenience store at the front corner of the second traffic light.」となっています。「手前角」が「front corner」と訳されていますが、これでは「2番めの信号の前面角」のような英訳文になっているため、信号と角の位置関係がどうなっているかよくわかりません。

「2番めの信号手前の角」と直して訳させると、「the corner just before the second traffic light」となります。「2番めの信号のちょうど前にある角」と読めるため、角と信号の位置関係がよりわかりやすくなるでしょう。

3文目

原文: 新宿駅西口を地上に出ていただきまして、小田急デパートを背中にしていただきまして、右手100m側を少し下っていただきますと、青海街道という大きな通りに出ますので、そちら交差点渡っていただいた左手角に、白い建物で東京とみん銀行という銀行がございます。そちら左手3件目にございます。

Google翻訳文: Shinjuku station west entrance to the ground, I will take the Odakyu department store back and take a little down the side of the right hand and you will go out on a big street called Aomi Kaido so please cross over the intersection to the left hand corner , There is a bank called Tokyo and Mino Bank in a white building. It is on the 3rd left hand there.

出典 

この文章はおそらく口頭で説明されたものを文章に起こしたものなのでしょう。1文目が非常に長く、多くの情報が含まれているので、英訳文はかなり意味不明な文章になってしまいます

Google翻訳を使う上での基本として、まずはひとつの情報ごとに文章ないし文節を切り分けていきましょう。例として、以下のように切り分けてみます。

新宿駅西口を地上に出てください。
小田急デパートを背中にして、右手100m側を少し下ってください
すると青海街道という大きな通りに出ますので、そちら交差点を渡ってください。
左手角に、白い建物で東京とみん銀行という銀行がございます。
そちら左手3件目にございます。

これを英訳させると

Please leave the shinjuku station west exit to the ground.
With the Odakyu department store on your back, please go down a little 100 m to the right hand side.
Then you will see a big street called Aomi Kaido so please cross the intersection.
In the left hand corner, there are banks called Tokyo and MIN bank in white building.
It is on the 3rd left hand there.

となります。

これだけでおおむね意味の通じる文章になったので、あとは細かいところを修正すればできあがりです。

小田急デパートを背中にして、右手100m側を少し下ってください。

この訳は「With the Odakyu department store on your back, please go down a little 100 m to the right hand side.」となっています。

小田急デパートを背にした状態から、少し100mを右手の方角に向けて降りる」というような表現になっており、かろうじて伝わらないこともなさそうですが、もう少しスマートに書きたいところです。

この文章を解体すると、「小田急デパートに背中を向けた状態から始まり」「その状態から右に向いて」「100mほど進む」という意味のまとまりから構成されていることがわかります。

一例として「まず小田急デパートの反対方向を向き、それから右折して、100m進んでください。」という表現が使えるでしょう。これで「First turn to the opposite direction of the Odakyu Department Store, then turn right and proceed 100 meters.」という表現が出てきます。「Turn to the opposite direction」は「反対の方を向く」という意味。そこから始まって「then(それから)」で文をつなぎ、最後に「and」から「100m進む(proceed 100 meters)」につながります。

左手角に、白い建物で東京とみん銀行という銀行がございます。

まずは「左手」が「left hand」と訳されているので、「左側の」と書き換えましょう。

この文章には「東京とみん銀行」という固有名詞が出てきますが、これが「Tokyo and MIN bank」と訳されています。これでは「東京」と「ミン銀行」という2つの物体があるような表現。明らかに誤訳ですが、Google翻訳にこれは固有名詞だとわからせた上で訳を直させるのは一苦労です。

解決策は2つ。

ひとつは銀行名を出さず、「白い建物の銀行」という説明を訳させるという手です。これならそもそも固有名詞がないので、それにからむ誤訳は起きません。

もうひとつはひらがな部分をアルファベットで表記し、「東京TOMIN銀行」に書き換えて訳させるという手です。いささか邪道臭いやり方ですが……。

余談ながらGoogle翻訳には、カタカナ表記した日本語を外来語と判断するためか、音の似た英単語に訳す、あるいはアルファベット表記にそのまま置きかえるという挙動が見られます

なので例えば「東京トミン銀行」と表記して訳させれば、「トミン」が音の近い「Timin」に置き換えられ、「Tokyo Timin bank」と英訳されるのです。

今回の場合は「Tomin」にはならないので使えない手ですが、場合によっては日本語をそのままアルファベット表記させたいときに使えるかもしれません。

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