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「意味」と「意図」での「mean」の使い分け、どうやればできる?

「意味」を表す「mean」は英語の基本となる頻出単語で、改めて説明するまでもない、という人もいるはず。
ただ「意味」とは別の用法で使われることもしばしば。そして基本の意味以外は、Google翻訳では「mean」に対応できかねるようです。

mean toの意味

「mean」という動詞の一般的な意味は「~を意味する」

It means much to me→私にとってはたいへん意味がある

「mean to 名詞」であれば「~にとって○○を意味する」ということになり、「mean to 動詞」であれば「~するということを意味する」という意味になります。

Merely to breathe freely does not mean to live.→生きるということは、自由に呼吸をするだけを意味しているのではない。

「mean to 動詞」のもう一つの用法は、「~するつもりだ(意思がある)」という意味。これは例えば行動の意図が誤解されたとき「いや、実はこれこれこうするつもりで」と説明するためのもの。

I meant this picture for her.→この絵は彼女を描いたつもりです。

この延長で「I mean to say ~」(~ということが言いたい)というのはよく使われる表現ですね。

用法だけではどちらの意味で理解していいかまではわからないので、区別するには文脈を読む必要があります。

Google翻訳の傾向

ただGoogle翻訳に読ませてみると、「~するつもり」と解釈する方が妥当らしい場合でも結構「意味する」と訳される場合が多いのです。

(私はこれまでにオセローとマクベスを扱った。シェイクスピア悲劇は全てやるつもりだ)

「mean to say(~と言うつもりである/~ということを言いたい)」であればある程度はその意味で出てくるのですが、動詞を「say」以外にすると「意味する」の訳語が出やすくなってしまいます。例として「mean to do」という文章なら、「~するつもりである」という訳語が適切らしい場合でも結構な割合で「~を意味する」という方の訳になります。

(→あなたは何かをするつもりでいても、実際には別のことをしてしまう)

(文化的規範としての皮肉とは、つまり何を言わんとしているのか?)

・否定形かそうでないかでも訳語の傾向は違います。「not mean to」であれば、後に続く動詞をある程度問わず、適切な場合に「~するつもりではない」という訳が出やすいらしい?ということが現状ではわかっているぐらい。

(キャラクターは、殺人は実際には事故であって、彼女にジョーを殺すつもりはなかったと考えている)

するとなると「~するということを意味しない」との区別はどうするのか?という新たな疑問が浮かび上がります。これ以上は純粋な文法的に区別する手立てがないのではないか?

となると、パターンを読むのに長けたニューラル機械翻訳を使うしかないことになるのでしょう。しかしてそのパターンとは、どんな兆しをもって見分ければいいのか?

情けなくも人間の身でありながら、自分にはそれが言語化できてはいません。ものすごく賢いニューラル機械翻訳がこのあたりの区別をパーフェクトに行ったとして、自分にわからないものを機械に理解されてしまうという一抹の不愉快さ、おそらく一時騒がれたAI脅威論の根源にあるような感覚が頭のどこかに浮かび上がるような心地。

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