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「die」と「decease」、ニュアンスを区別できるのは人間?機械翻訳?

社会的にセンシティブな領域で婉曲的な言葉を使うのは日本語だけではありません。

英語でも「死ぬ」ことを表すのには、婉曲的な表現を含めた複数の言葉があり、それぞれニュアンスの違いがあるもの。

今回は英語で「死ぬ」を表す代表的な単語2つを例に挙げ、両者のニュアンスの違い、そしてGoogle翻訳が訳し分けられるかを見てみました。

今回取り上げるのは「die」と「decease」の2つ。

I feel like I will die.
死にそう。

deceased victims
死亡した犠牲者

両方とも「死ぬ」ことを意味する単語ながら、大きな違いはそのニュアンス。

前者は特に含みもなく「死ぬこと」を表す単語。特に使える場合が限定されるものではなく、どんな文章や文脈でも使えるものです。

後者はどちらかと言えば専門用語に近いものです。医療・法律などで専門用語として使われるほか、死ぬことを婉曲的に表現する目的でも使われます。

「die」の訳語は単に「死ぬ」でも問題ない一方で、「decease」は「亡くなる」や「他界する」、「逝去する」といった表現が適切でしょう。

Google翻訳の訳語。

「die」の訳語はほぼ「死ぬ」で統一されています。これはいいのですが「decease」の訳語もほぼ変わらず「死亡」や「死」ばかり。婉曲も臨床的な表現もなにもありません。

細かいニュアンスの違いまでは表現しきれていないので、意味を理解するには十分ですが、あくまで大雑把な理解にとどまる感じです。

We are going to die, and that makes us the lucky ones.
私たちは死ぬつもりです、そしてそれは私たちを幸運な人にします。

Inasmuch as he carries the malignity and the lie with him, he so far deceases from nature.
彼が悪意と嘘をついている限り、彼はこれまで自然から死んでいる

ちなみに看護用語辞典を見ると、業界用語で死ぬことを「ステる」と言うようです。
ドイツ語で死ぬという意味のsterben(ステルベン)が語源のよう。
「decease」のニュアンスには医療・専門用語的な側面があるので、文脈によっては「ステる」という訳もアリな場面が見つかるかも?

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