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「波長が合う」は英語にも共通する表現 でも、どうやったら訳させられる?

ほかの人と話が噛み合わない時は、たいてい前提となるものの認識に各人でズレがあることが原因。共通理解を作ることがまずは重要です。

ところで、日本語と英語にも文法の前提などが少しずつ違うもの。「話が噛み合う」というちょっとした比喩を訳させるにも、まだまだ人間側が気を遣う必要があるようです。

今回の原文はゴガクルより、こちらの文章

でも、私たちが夢中になりすぎる前に、バーチャルリアリティとはいったい何なのかを理解して、みんなの話がかみ合うようにすることが重要ですね。

これをGoogle翻訳で英訳したものがこちら。

But before we get too crazy, it is important to understand what exactly is virtual reality and make everyone’s story engage.

出典ページには対訳も載っています。これも参考にして、訳文のポイントを見ていきましょう。

But before we get too carried away, it’s important to understand what exactly virtual reality is so that we’re all on the same wavelength.

夢中になりすぎる

ここの訳語は「get too crazy」。出典ページにある対訳の「get too carried away」と比べると口語的ながら自然な表現で、これは見事な訳文です。

「夢中になる」というのは、「通常の状態から何かにのめりこんだ状態になる」という、状態変化のニュアンスが含まれます。なのでこの文章では単なる「be crazy」ではなく、「~という状態に達する」という意味を含めた「get」が使われます。

話が噛み合う

訳語は「make everyone’s story engage」。こちらは一転してけっこうな直訳調になってしまっています。

英語では「make○○do~」と書くことで、「○○に~をさせる」という使役の形になります。「engage」は「噛み合う」という意味。ここでは「make everyone’s story(使役の対象) engage(対象にさせる行動)」という構成なので、「全員の話を噛み合わせる」という意味合いになっています。

ところが「engage」が言うところの「噛み合う」は、歯車などの機械部品が噛み合うという意味。それぞれの語るストーリーが歯車のように噛み合う、と言う風な表現はできなくもないかもしれませんが、もっとしっくり来る表現があるはず。

まずは「話が噛み合う」という比喩で何を伝えようとしているのか、それを確認するのが先決になるでしょう。

この例文だと、バーチャルリアリティというものについての認識や理解を共有することで、お互い同じ土俵で話ができるようにする、という意味だと解釈できます。

出典ページの対訳文と解説も参考にしてみましょう。対訳では「be on the same wavelength」というイディオムで表現されています。

「wavelength」とは「波長」の意味。日本語でも「波長が合う」と言うように、「互いに共通項があり、わかりあえている」と言いたい時の比喩表現として使われます。このほか「be on the same page」も同じ意味になると解説されています。

これらのイディオムは英語の比喩です。日本語で言う「話が噛み合う」という表現をGoogle翻訳にかけ、英語のこの比喩を引き出すことはまだ無理な話でしょう

では、この旨の英文を出力させるにはどうすればいいのでしょう?
考えられる手はストレートな表現に書き換えることです。原文をシンプルでストレートにすれば、比喩はなくとも意味の分かる訳文ができあがります。

よってここは「共通理解を作る」と書き換えてみましょう。すると「create a common understanding」という訳文ができあがり、面白みはなくとも意味は伝わる文章になります。

ちなみに、英語の「be on the same wavelength」を出したいときはどうしたらいいでしょう?

残念ながら、これは直訳させて出すほかありません。一例として「同じ波長上に私たちを置くことが重要ですね」と入力すれば「It is important to place us on the same wavelength」という訳語に。「be」ではありませんが、「place」は「~という状態にする」という意味の動詞なので、問題なく伝わるはず。

上記を踏まえて、ちゃんと伝わる訳語が出力される例文は、以下のようになるでしょうか。

でも、私たちが夢中になりすぎる前に、バーチャルリアリティとはいったい何なのかを理解し、共通理解を作ることが重要ですね。

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