SNS上での舌禍は大事になるもの。つい先日もアメリカの女優ロザンヌ・バーのツイートが人種差別的であると糾弾され、彼女が主演していたドラマが打ち切りになるという騒動がありました。 戯れに当該ツイートをGoogle翻訳とMicrosoft翻訳にかけてみたところ、そこにあったのは人種差別とはまた違う、誤訳という大問題、そして固有名詞の訳の処理に関する両者の仕様の違いでした。
主語を代名詞にするとGoogle翻訳では誤訳されにくい?
機械翻訳を使う上で注意すべきパターンの一つに、原文の一部が省略されてしまうという誤訳パターンがあります。 文章が長くなると起こりやすくなる現象ですが、場合によってはごく短い文章でも発生することがあります。今回扱うのはそのようなパターン。原文がシンプルで短くとも、主語と動詞の兼ね合いによって訳文に不可解な省略が発生する文の例です。 今回の原文はWikiquoteより、とある英語のことわざです。 En 続きを読む
人名の読み取りはGoogleもMicrosoftも同じぐらい下手なのかもしれないということ
今回も過去の記事で取り上げた文章をもとに、MicrosoftとGoogle翻訳を比較していきます。 そこから見えてきたのは、人名の訳の難しさ、そしてそれに関わる、おそらく両機械翻訳にある程度共通する規則でした。 今回の原文はWeblioより、以下の文章。これは過去の記事でもGoogle翻訳の訳例を取り上げたものです。 ボンド様のご逝去を聞き、心よりお悔やみ申し上げます。 ボンド様はビジネスマンとし 続きを読む
「~ing」という表現の、気をつけるべき用法にかかったGoogle翻訳
「disappointing」や「interesting」といった英語の形容詞は、元々動詞から派生してできた言葉です。動詞が現在形となることで「~するものである」というような形容詞として機能するという英語の文法規則が見て取れます。 しかし一般的に見る単語ならまだしも、形容詞の形で使われる例が少ない動詞がこのような用法をされている場合は少し戸惑ってしまいます。Google翻訳でさえそれは免れないよう 続きを読む